| Vol.6 2015年8月5日
「風のように旅する男」旅風里美が提案する方法論として。日常生活の見せかけの豊かさが自分自身を食い潰す…そんな状態から本来のスタイルや目的を探す…そのために気まぐれ・気ままに風のごとく旅することが重要と考えます。
物質的な豊かさは心を豊かにするか
日常生活が物質的に豊かでも、日々不満を鳴らし、人に対してイヤミを言うような生活をしている人は多いと思う。相対的にいいか悪いかをおのおのの尺度で図っている。それゆえ、生活レベルは低くないのに常に追われて緊張した生き方になってしまう。
自分の手にあるものは、掴んでおこうとする人がほとんどだと思う。ただ、手で掴めるものは限られている。それで手で掴めないものは車に積み込んだり、そして車を維持するために出費を強いられ、そのために働く。
安定した生活が第一だが、安定を維持しようとするあまり、自分らしさや異なるスタイルを受け入れられなくなることもある。日常生活は、今よりいい生活をしようという欲望と、今の生活を失いたくないという感情で成り立っている。その欲望と感情がある限り、どん欲になり、多くの負担を背負い込むことになる。
自分の両手に持てるだけの荷物で気まぐれに風のように旅することは、自分の中の本来の姿を見つけ出し、何が大切かを冷静に見極めるきっかけとなる。日常のような干渉がないだけ自分に素直に正直になれるのではないだろうか。
結局、人間に与えられたスペースは自分の手の届く範囲
いくら財を築き上げようが、多くの金や土地があったとしても、死ぬ時に与えられる土地は畳一畳。棺桶がおける場所だけ。生きていても、自分で歩いて行けない広さだと使いこなすことさえできない。積極的に行動する人ほど必要なのは寝るスペースぐらいになることもある。
列車で旅する場合、自分に与えられたスペースは座席と前の背もたれぐらい。それゆえ、自由に行動しようと思うと、荷物は膝の下に収まるぐらいにしておくといい。窓側で窓枠に缶ビールが置けるぐらいだと旅を楽しめる。空いている場合は向かい側の席や隣も占領できるけどね。
旅行に行く場合、多くの荷物をスーツケースに詰め込み出発する人は多いと思う。ただ、海外旅行でも旅慣れてる人はちょっと近所まで行くような感じで旅に出る。結局のところ、荷物が少ないほど旅は小回りが利く。そんなわけで旅慣れると必要最小限を厳選するようになる。
自分の領域が狭ければ、その外側に対して何の力もない訳だ。そうするなら自分の間尺で物事を判断するのがいかにバカであるかがわかってくると思う。旅とは自分の最低限の領域を維持しつつ、周辺の流れを感じていくことではないだろうか。
日常生活が自分の間尺がまかり通るならば、旅はそれがまかり通らない世界に入るわけで、また日常生活で自分が否定されてると感じる場合も、旅先では誰かわからない。その時その時を誠実に振る舞っていれば、肯定される。日常生活をリセットすることができる。
自分の考えやまわりの考えにがんじがらめにされてしまい、正しい判断ができなければ、憎悪の感情で物事を見てしまい、人を裏切ったり陥れたりする原因となってしまう。そんな負の連鎖を続けることは自分にとってもまわりにとっても大きな損失となってしまわないためにも、自分をリセットする必要がある。
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