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| Vol.12 2016年8月14日 気まぐれ旅と旅行の違い気まぐれ旅は、ただ日常の外の風景の中で自分を解放するもの。だから効率がとか、何を見るとか何を食べるとか、そんな目的はなし。さすらうことこそが本来の自分を取り戻すことだと思う。行きの列車と帰りの列車さえ取っておけばあとは野となれ風となれ。 夏旅シーズン。新幹線をうまく利用し、無駄な行程を省いて旅に出た。目的は山陰のひなびた風景を楽しむこと。とりあえず新山口までは最短で行き(しかし、できるだけ安く)、そこからブラリと旅を始める。 気まぐれ旅は旅行とは違い、明確な目的がない。とりあえず向かう方向で、どこに行こうか?そのためにどこに宿泊するのがいいのか?そのとき思いついたままに行動すればいい。時間に追われることなく、自分のペースで旅を楽しむことこそが本来あるべき姿だと思う。 スケジュールが決まっている旅行の場合、時間に追われたりする。そうして結局は疲れて帰って来るハメにもなりかねない。 風が吹くように山口線は相変わらず2両の古いディーゼル列車が走っている。新山口発益田行き。とりあえず、浜田まで到着すればいいやと益田行きの列車で車窓風景を眺めている。山口から仁保までは周防、篠目から船平山までは長門、津和野から益田までは石見と2回国境で分水嶺を越す。山の中の風景を下って渓谷がしばらく続くと、再び農村風景の中を登って行く。そんな風景の移り変わりに身を任せながら心を解放して行くと、ギスギスした気持ちもほどけてくる。 今回1泊目浜田で宿泊するホテルは、駅から少し歩いて殿町のエリアまで行く。ゆめタウンまでは近いんだけど、駅から少しある。実際駅から歩くと20分ぐらいはかかったかな。そう考えると駅からゆめタウンへ行くのも結構距離があるんだなこれが。 浜田に宿泊した場合は、駅前に連なる居酒屋で夕食をした方がいい。それは浜田が漁港で海の幸が豊富だから。そして、石見の産物を使ったり、浜田の産物を使った料理が多い。こうして現地で地元の食材を味わうことが旅の醍醐味。ただ、お決まりの旅行商品だと、宣伝費や旅行代理店のマージンに持って行かれることも。 それに、訪れた土地の本当の姿を見るチャンスもなくなるかも。自分で思うがままに気まぐれに旅をすることは、出来合いの旅行プランにはないものがある。 秘境・海岸美…山陰は気まぐれ旅の宝庫浜田発8時半の列車に乗ろうとすると、8時に出て間に合うかどうか。前日20分もかかっていたら…8時23分ぐらいの出発だと考えて、あわてて出発。まだまだ疲れが残っている。気まぐれ旅とは、自分の中にある疲れを癒すための意味もある。知らず知らずに日常生活でたまった疲れはミスや体調不良を起こしがち。 松江までのんびり行く手もあるけど、浜田8時28分発の快速アクアライナー使うと、出雲坂根まで行って帰って来れる。それなら奥出雲の秘境を満喫しようと急いで出発。ホテルで朝食とって出たけれど、足りるわけない。で、アクアライナーの中で前日ゆめタウンで買ったパンとサラダでサンドイッチを作って食べる。外の風景は山陰の美しい海風景。 アクアライナーが宍道に到着してから時間があるので、出雲市で降りて100円ショップで頃合いのいい帽子をさがす。夏の日差しは強いので日よけは必要かも… 木次線は奥出雲おろち号が運行されるようになって、地域の神話やそれにちなんだ特産品、地元の食材で作った物やらいろいろ用意されているんで、案内図や食事も楽しめる。こうしていろいろな魅力を掘り起こして活性化することは大切だ。そして、手つかずの自然風景やその土地ならではの食を楽しむことも気まぐれ旅ならでは。 出雲横田で停車時間が長いと下車して駅前をブラブラ。そして奥出雲の秘境、出雲坂根に着いた。帰りの奥出雲おろち号の発車までは30分ある。下車すると、駅横には煙が立っていて地元の食材による調理が行なわれていて、野外での飲み食いも楽しめる。亀嵩や八川でそば弁当を買うことができなかったが、ここで八川のそば弁当を売っていた。30分ゆっくり弁当やビールを飲みながら秘境風景の中に身を置くことも心を解放するにはいいと思う。そういや、高峰智弘もここに来ているようだ。鉄旅派もこの秘境巡りは魅力的なようだ。 奥出雲おろち号で帰ると、松江には5時半ごろにホテルにチェックインできる。松江泊のホテルも駅から徒歩6分南へ行った場所にした。ま、宿なんて寝るのとシャワーが浴びられればいいんだからね。駅前のホテルはちょうど繁忙期に入りかけているのか少し高い。ま、金かけてゆっくりするならいいけど、気まぐれに行きたいとこブラブラするにはできるだけ安い方がいいからね。 松江の街は橋を渡った北側の城下町だけでなく、南側の街にも水路があって風情があることを発見。たまたま安い宿をさがしていたら、街の南側で発見したってことなんだけど、これが気まぐれに行き当たりばったりで旅すると行き当たる新しい発見とも言える。出来合いの旅行プランだと駅前か観光地に近いんで、よっぽど遠くに足を伸ばさないと新たな発見はないだろう。イオンモールで酒やら食べ物やら買って食べたあとも居酒屋で飲み食い。さすがに飲みすぎになる。 さて、朝ホテルを出て、列車に乗って出雲市に着くと、10時までは列車がない。それでモスバーガーを買い込み、列車に乗り込む。旅先では食欲がおう盛になる事が多いんで(意外と日常からは考えられないほど動いているし)、あまり金がない場合はスーパーでパンとフライやサラダを買い込んだり弁当を買ったりして、しっかり食べよう。岡山・島根から西はゆめタウンやゆめマートがあって、地元の食材を使った弁当やデリカなどがあるんで、利用価値は高い。また、地元のスーパーも地元ならではの物があってその地域の食を楽しむことができる。 さて、山陰を旅する時、益田から下関方面に行こうと思うと、山陰線なら、松江9:02発、出雲市9:45発、大田市10:14発、浜田11:26発の快速アクアライナーを逃すと、5時間も列車がない。益田から長門市までの列車が極端に少ない。そんなことも計算に入れながら旅をする必要もある。山陰線沿線は列車本数が少ないということで温泉に入ろうと考えてもなかなか時間が取れない事が多い。 そんなわけで一旦下関か小倉に宿泊。翌日に長門湯本温泉に向かう。こうすれば、朝からゆっくり温泉につかってゆっくり休憩できる。幸い好天に恵まれてるんで、温泉街を散策して、温泉につかってあとはゆっくり休息。2〜3時間時間を取れば、ゆっくり温泉を堪能できる。 日常の喧噪から離れようと思うなら、山陰を旅してみるといい。鳥取も松江も落ち着いたたたずまいをしているし、倉吉、出雲市、大田、江津、浜田、益田、萩、長門市…どのまちも雑踏とは無縁だ。そんな静かな街をゆっくりめぐって行くことが普段のガチャガチャした空気から離れられると思う。そして、静かな気持ちで過ごせると思う。そしてそれこそが心の休養と浄化につながると思う。 注意すべきは、列車本数が少ないので、時間を把握しておかなければならないこと。さもなくば、慌てふためく場面が多くなる。そして、市と言っても実際は田舎町で何もない場合が多いので、松江、浜田、萩あたりの宿を取れば、夜食べに行く所に困ることもないだろう。旅館やホテルで食事をすべてまかなう場合は問題ないけど… そこは気まぐれに風のように、自分の心に美しい里を描き続けるように旅するなら、飲むにしろ食べるにしろ、買い物するにしろ、不便な場所に宿を取ることは旅自体を無味乾燥な物にしてしまう。逆にすべてを求めてしまうと、日常のガチャガチャしたものと何ら変わらなくなってしまう。心を解放するには、必要な物は何か、不要な物は何か、それを把握しながら、風のように、さすらうように、気持ちの赴くままに旅を続けていければいいと思う。 |
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